負圧利用による高い排気効率で定評の「ボーテックスベンチレーション」を、一層効率化した形へと進化させた「ウイングボーテックスベンチレーション」。後部にウイング形状を採用することによって走行風の流速を高め、負圧効果を従来比20％向上（当社内風洞実験値）。低速～高速域まで全てのスピードレンジで、帽体内の熱気や湿気を効果的に排出します。またこのウイング形状は、空力特性を一段と高める効果を発揮し、高速走行時にも安定した快適な着用感を実現しました。

帽体剛性を高めるリブの後端部には、走行風による負圧効果を利用した「エアアウトレット」を採用。エアインテーク／アウトレットの高効率化にこの「エアアウトレット」が加わることで、換気性能はよりハイバランスなものとなりました。

シールドシステムは、SHOEIフルフェイス／オープンフェイスでお馴染みの「ビルトインメカシールド」と「Q.R.S.B.」のコンビネーション。シールド全閉状態で帽体と一体化したかのようなフラッシュサーフェイスフォルムとなり、空気抵抗減少や風切り音低減に大きく貢献しています。さらに、高速走行時のシールドに安定感を加える「シールドサイドストッパー」を採用し、シールド下端部からの風の巻き込みを格段に低減。開発時から目標に掲げた"高速走行時においてもフルフェイスタイプに匹敵するウインドプロテクション効果"を実現しました。

快適性という要素の中で重要なポイントとなるのが着用感＝被り心地です。J-FORCEIIでは衝撃吸収ライナーの形状から全面的な見直しを行い、より頭の形にあった、また高い通気性能を兼ね備えた「スーパーフローデュアルライナー」を開発しました。さらに、フルフェイスモデルの「3DフルサポートインナーIII」をベースに開発した、最高のフィット感を創り出すオープンフェイス用インナーパッド「3DフルサポートインナーIIIタイプJ」を新採用。従来のオープンフェイスモデルのレベルをはるかに超える、安心感のある深い着用感を目指しました。この「3DフルサポートインナーIIIタイプJ」は、快適なホールドポイントの徹底研究によって形状を決定した、3次元熱成形天井パッドとクラウンパッド、立体成形ウレタンから成り、頭全体を均一な反発力で包み込むようにしっかりホールドすることを可能にしました。
もちろん内装の装着システムは、容易な脱着性とイージーメンテナンスを実現した内装システムとして既に高い評価を獲得している「Q.R.I.P.システム」。さらにオプションでサイズ、硬さの違う内装をラインナップ。個人に合わせた"ジャストフィトの内装"を創り出すことも可能です。

ヘルメット内部の衝撃吸収ライナーを2層構造とし、その間にエアルートを形成したSHOEI独自の「デュアルライナーベンチレーション（D.L.V.）システム」。既に定評あるこのD.L.V.システムを、エアホール位置・内部エアルート形状にいっそうの熟成を重ね、内側表面（＝内装側）にも新たにエアルートを成形した「スーパーフローデュアルライナー」として採用。さらなる換気性能向上を図りました。「アッパーベンチレーション」「ウイングボーテックス」と、さらに高い通気性能を兼ね備えた「3DフルサポートインナーIIIタイプJ」との組み合わせにより、低速走行からでもはっきり体感できるトップクラスのクーリング性能を実現しています。