進化するためにすべてを変えた
過酷な状況の中でマシンを操るレーシングライダーの要求に応えるべく開発が続けられるSHOEIのトップレーシングモデル。
衝撃吸収性能に代表されるPASSIVE SAFETYはもとより、軽量化やベンチレーション性能、空力特性の向上と言ったACTIVE SAFETYに対する全てのファクターをレベルアップすること。そのためには構成する素材はもとより、設計の全てをゼロからスタートする必要がある。そして生まれてきた新しいカタチが「X-Eleven」。
たとえ完成されたフォルムといえども、大きな進化のためには全てが変わらざるをえない。全てはライダーの安全のために。
SHOEI「Xシリーズ」の頂点へ、次世代のトップレーシングフルフェイス「X-Eleven」
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サイズについて
頭の一番大きな部分でハチ周り(周長)を測ります。その数値を目安に大まかなサイズを選びます。
しかし、ヘルメットは帽子とは異なり、ハチ周りだけではサイズを特定することはできません。
また、同メーカーのヘルメットであってもモデルによって同じサイズでも感じ方が違います。
ご希望のモデルを必ず販売店でご試着の上ご確認ください。
サイズ目安表 | |||||||||
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サイズ | XXS | XS | S | M | L | XL | XXL | XXXL | XXXXL |
JIS+SNELL JIS+FIM 規格製品 |
- | 53~54cm | 55~56cm | 57~58cm | 59~60cm | 61~62cm | 63~64cm |
サイズ選びのアドバイスや頭部の計測をご希望の方へ
SHOEI TECHNICAL SHOPではSHOEIヘルメットのスペシャリストが最適なサイズのアドバイスをご提供できます。
またPersonal Fitting Systemのフィッティングサービスでは技術をマスターしたスタッフが専用の計測器により頭部を詳細に計測することも可能です。
主な特徴
エアロダイナミックスフォルム
ヘルメットにかかる空気抵抗を減らすことは、首への負担が軽減することになる。データは100km/h相当の環境での測定。(社内参考値)
X-Elevenの開発コンセプトのひとつに、レースユースにおける運動性能と大幅な空力特性の向上があげられます。
後に押しつけられる力(DRAG)と、浮き上がろうとする力(LIFT)。これを軽減するためには、エアロパーツを装着することが定石と言えますが、ヘルメットは車やオートバイの様に常に直進方向に風の抵抗を受けるばかりでなく、横や後ろを振り向くこともあるため、首への自由度も十分に確保する必要があります。
直進安定性をあげつつニュートラルな運動性を確保する。その課題にSHOEIは、長期にわたる風洞実験と契約ライダーによる実走行での検証で臨み、X-Elevenの完成されたエアロフォルムを造りあげました。
エアロフォースに対する重要性を常に考えるSHOEIの開発思想と風洞実験、だからこそ造りあげることの出来た完成されたフォルムは、風切り音低減と共に、卓越したエアロダイナミックスを実現しました。
AERO EDGE SPOILER(エアロエッジスポイラー)
X-Elevenのエアロフォルムを創り出す大きな要素となっているのが、シェル後頭部に配している「エアロエッジスポイラー」です。レーシングサービスで先行開発を進めてきたエアロスポイラーのノウハウを活かし、DRAGとLIFTの大幅な低減を可能としました。また、「エアロエッジスポイラー」には空力性能以外にエアアウトレット機能も搭載。
SHOEI独自の形状であるボーテックス形状をさらに進化、高効率のアウトレット機能の他、「エアロエッジスポイラー」内部にはさらにサイトレーションシステムに直結するアウトレットホールが備わっており、サイトレーションシステムを通してシールド内のエアを吸い出し、トータル的なエアマネージメントを完成させています。
エアロエッジスポイラーを装着することにより、ヘルメット後方で起こる乱気流を防ぐ。
ライトウエイト
ヘルメットの軽量化は万が一の際に慣性力を弱め衝撃エネルギーの軽減に貢献するだけでなく、走行時にライダーへの疲労負担の軽減にも大きな効果が望め、SHOEIの提唱する、PASSIVE SAFETY&ACTIVE SAFETYの両面において非常に効果的です。 SHOEIでは高い安全性を維持しつつもグラム単位の積み重ねで軽量化をはかり、「X-Eleven」では多くの装備を備えながらもさらなる軽量化を実現しました。その開発は、S.M.L.XL4サイズの専用シェル設計に始まり、軽量&高強度のAIM+構造シェルの開発、内装脱着パーツの軽量化、大型ベンチレーションパーツは素材レベルの軽量化に及ぶなど、安全性を犠牲にすることなく、SHOEIの最高峰モデルに相応しい軽量化を実現しました。
AIM+(Advanced Integrated Matrix Plus Multi-Fiber)
強靱なガラス繊維と3次元形状とした有機繊維の複合積層構造を基に、強い弾性を持つ高性能有機繊維素材をプラス。軽量でありながらも剛性弾性に優れる高性能なシェル構造。
シェルサイズ
X-Elevenでは、S.M.L.XLの4サイズに全て専用シェルを開発しました。一般的な多くのヘルメットでは、M.Lサイズは内装パッドのみでサイズ区分けをしているのに対して、X-Elevenでは専用シェルとライナーを採用することで、各サイズごとに最適なホールド感の設定が可能となり、被り心地向上の均一化にも大きな影響をもたらしました。また、高エネルギーで2回同じ部位をテストするSNELL規格品では、その規格の特徴から、少なからずヘルメットは大型化と重量増の方向にあると言えます。4サイズ専用シェルの採用はこの点においても、サイズ毎の適正化が可能となることから、軽量コンパクト化を果たしています。
ベンチレーションシステム
「ヘルメットが暑くて蒸れるからと言っても、安全上ヘルメットに穴をあけるなんて・・・」と言われた時代に、「安全のためには、ヘルメットは暑くて蒸れてはいけない」と言う考えからSHOEIのベンチレーションシステムは生まれました。風洞実験と実走行により確実な進化を遂げ、イメージ優先のものとは一線を画す、十分に体感できる機能を創りあげました。
固定概念を覆した、SHOEIの快適性、ひいては安全性への飽くなき追求は、X-Elevenでさらに進化を遂げ、究極のベンチレーションシステムを完成しました。
風洞実験においてベンチレーション効果をカラーグラフ化したもので、色が青になるにつれ温度が降下している事を示す。100km/h相当の風を10分間送風した時点の温度変化(社内参考値)
HYPER DUAL LINER II
ヘルメットのベンチレーション効果を高めるには、単純にインテークとアウトレットを設ければ良いというわけではありません。ピッタリとフィットした内装と頭の間に隙間は少なく、決して空気が流れやすい環境ではありません。SHOEIでは衝撃吸収ライナーを2層構造とし、その間にエアの通り道である「エアルート」を設け、ヘルメット内の各ポイントから熱気をエアルート内に吸い上げ排出するシステム(D.L.V.システム)を開発し採用してきました。X- Elevenではさらに、ライナー内で給排気ルートを独立させる構造を取り入れた新ライナー「ハイパーデュアルライナー II」を開発し、より一層の高効率化を実現しました。
インテーク&アウトレット
X-Elevenのエアインテークの核となるのが、シールドのすぐ上部に位置する「フロントエアインテーク」と頭頂部「エアスクープII」の2カ所から成る「デュアルエアチャージシステム」です。
前頭部と頭頂部の2カ所から外気を導入する事による効率の高さはもとより、あらゆるマシン、あらゆるライディングポジションに対応できるエアインテークシステムを造りあげました。
口元やシールド内の呼気には、デフロスター+ダイレクトインテークの2ウェイに進化した「ロアエアインテーク」と、シールド内に立ち上ろうとする呼気をスリット内へ引き込み、ヘルメット下端より一気に排気する「ブレスチャンバーII」が効果的に機能します。
3D FULL SUPPORT INNER TYPE3
内装は従来同様ストラップカバーも含めて全て取り外し可能
ヒトの頭部は、部分的な圧迫などに対して非常に敏感な部分であり、ゴツゴツした不快感や長時間着用での被り心地の違和感は、ライダーの集中力の妨げにもつながります。だからこそ、軽さはもちろん、ライダーが被ることで違和感を覚えることのない、快適な肌触りやフィッティングを造りあげることが、安全性(ACTIVE SAFETY)に対してとても重要とSHOEI考えます。
X-Elevenでは、立体デザインにより頭全体を包み込むようなホールドを実現する、新設計「3D FULL SUPPORT INNER TYPE3」を採用。頭の曲面にあわせて設計されたこの内装は、ウレタン層を厚くすることだけでホールド力を確保しようとする内装と違い、ライナー内面形状の見直しによりソフトで快適でありながら、超高速でも的確なホールド感をもたらす、理想のフィッティングを実現しています。
チークパッドに関してもライナー形状をより人間の頬の形状に近づけると共に、ウレタンパッドを3次元加工することで、従来頬中央部にかかっていた過度なプレッシャーを軽減し、均一な力で頬をホールドする構造としています。
新開発シールドロックシステム
完成されたシールド脱着システムにより、レーシングライダーを含む世界中の多くのライダーから高い評価を得ているSHOEI独自のQ.R.S.B.システム。不意の天候の変化等にも瞬時にシールドを交換することが可能で、しかもその脱着もシールドを無理にたわませたり、手探りで取り付けるような不安感と不確実さをいっさい解消しました。X-Elevenではその完璧とも言えるシールド脱着システムはそのままにさらにシールドベース部にロック機構を装備しました。操作はシールドを閉めた位置でプリセットレバーを後方に1ノッチ回すだけと至って簡単。ライディングスタイルに応じて手軽にロックが出来ます。超高速走行中の後方確認や転倒衝撃などでシールドが開くというリスクを大幅に減少し、走行中並びに転倒時の安全性を併せ持つ究極のシールド脱着システムへと進化しました。
CX-1Vシールド
メカニズム部をシールド内面に一体成形することで、装着時シェルとのフラッシュサーフェスフォルムを造りあげる、SHOEI独自のシールドもX- Elevenの開発に際してさらなる進化が求められました。左右の視界をさらに広くするべくワイドになった新設計シールドCX-1Vは、従来のCX-1シールド同様UVカット加工済み高強度ポリカーボネイト製で、高い成形技術のもとに成形され、ゆがみの少ないクリアな視界を確保しています。
SHOEIの考える安全性
SHOEIでは、ヘルメットに求められる安全性は2つあると考えます。
様々な規格で規定されている、万が一の時の衝撃吸収性能をはじめとする「PASSIVE SAFETY」と、ライダーの快適性を確保して、よりライディングにコンセントレートするための性能「ACTIVE SAFETY」です。
時には相反する条件をも併せ持つこれらの「SAFETY」を、高次元で調和させていくこと。それがSHOEIの考える総合的な安全性能と言えます。
シェルの素材や成形技術、ライナーとのバランスや構造など、衝撃吸収をはじめとする「万が一」のための進化はもちろんのこと、ベンチレーションやカバーレスシールド、包み込むようなフィット感を作り出す内装など、万が一を起こさない性能も着実に進化を続けています。
SHOEIではこのような「万が一」を減らすことと「万が一」に備えること、と言う2つの安全性がヘルメットづくりには重要と考えています。
付属品
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ヘルメット袋
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X-8R ブレスガード
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X-Eleven チンカーテン
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メンテナンスキット
本製品の取扱説明書は販売当時の内容です。製品の詳細に関しては正規販売店までお問い合わせください。